昔話って不思議ですね。
例えば、お子に桃太郎のお話をしてあげたとき
「どうして桃は赤ちゃんが入れるほど大きいの?」
なんてするどい質問をされていませんか?
そんなお悩みをかかえた奥様に朗報!
今回の暴想では、一級行間読み士の資格を持つ当方が、
「説明のつく昔話」をご提案いたします。
注)文中の赤い文字が、字間・行間読みの部分です。
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昔々、ある所におじやんとおばやんがいたと。
ある日、おぱやんが川へ洗灌行ぐと、
川上から大きな遺伝子組み換え桃が、
ドンブリコ、ドンブリコと流れてきたそうな。
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持ち帰った桃を包丁でわってみると、中から
大きな男の子が生まれたと。
おじやんは、
実は桃じゃなくてネクタリンだった事に気付いたが、
ネクタリン太郎ではバカそうなので
「桃からできたから桃太郎とつけべ」と名付けたそうな。
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桃太郎は大きくなって、鬼ケ島に、
鬼だから退治してもいいか、と安易な発想で
鬼退治に出かけることにしたそうな。
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おじやんとおばやんは、なけなしの年金で
着物や刀、きび団子を用意したそうな。
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鬼退治に出かけると、草ん中から犬がでてきて、 桃太郎が腰につけたきび団子をほしがるので
「お供するならやるべえ」と言ってひとつあげたと。
犬は団子を食ってから、安請け合いしすぎた、
と少し泣いたそうな。
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また少し歩くと、猿が来て団子をほしがるので
「お供するならやるべえ」と言ってひとつあげたと。
猿はスキをみて全部食っちまおうと謙虚なふりを
したそうな。
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また少し歩くと、キジが飛んできて団子をほしがるので
「お供するならやるべえ」と言ってひとつあげたと。
キジは団子がまずかったので文句をつけようと思ったが、
三歩で忘れてしまったそうな。
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そして舟に乗って鬼ヶ島に着いたと。
桃太郎が鬼の屋敷の戸をマサカリで壊すと、
キジが鬼の目をつつき、猿がひっかき、
犬が噛み付いたらしいと。
というのも、ばあやんがきび団子によからぬものを
練り込んでいたので、皆よく覚えていないそうな。
ただ猿は、犬が月を指差し「大きな海老だ」と叫びつつ
気持ち良さそうにゆれていた事は少し覚えているそうな。
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鬼は「悪いことはしませんから許してください」
と降参したので、宝物をもらって勘弁してやったと。
鬼の宝物は、全て萌え系フィギュアだったそうな。
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鬼の宝物をかかえた桃太郎一行は、
いきようようと帰っていったとさ。
そのとき桃太郎の心の中にあるスポットライトが
馬尾流偽彦(ばびるにせひこ)を照らした...。
「あれ、ボクはなぜこんなところに?」
そこには学生服を着た若い男が1人立ちすくんでいた。 桃太郎、犬、猿、キジは全員、
1人の人間がつくりだした人格だった...。
そう、多重人格者だったのだ。
宝を独り占めしたいという強い思いが、
偽彦という新たな人格へと1つに統合させたのだ。
偽彦の病気が治って、
めでたしめでたし |
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どうですか世のおかあさま方、お子さんの枕元では行間込みのお話をされては。
あなたの全責任で...。
このコーナーでは、「これをどうにかしたい」という意見を承ります。
これは!と思う意見には、あなたに変わって当ページで暴想いたします。
全ての皆様の意見を暴想する事はできません。
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どうぞよろしくお願い致します。
ふじたかつゆき
※本コーナーはフィクションです。
特定の人物・団体等、いかなる現実ともいっさい関係ありません。
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