あたしの名前は『ふうらいさん』
もちろんアダナにきまってまっす。
ふらふら放浪、風来さんの週末レポート。
作:ふじたかつゆき
はじめての方へ:
風来さんってどなた?
ハイホー! 今日は高尾山にやってきたよ!
自然に癒され、おにぎりにかぶりつく、最高だのん。
高尾山口駅ではデっかい天狗の面がお出迎え。
高尾山にも色々天狗伝説が残っているそうだのん。
駅構内の片隅に、大きな杉の切り株が展示されているのも見落とさないようにね。
その長生き加減にあらためて驚くことうけあいだのん。
やーすがすがしい。たまには山もいいもんね。
たんぼ余す事なく空気吸っときなよ。
スーーーッ...
吸ったらはいちゃだめだよ。もったいないから。
...
ウーンこの花いい香り、たんぼ、嗅いでみて。
ム、ス、スー...
、って吸い過ぎ! そんな吸ってばっかりいられないから!
意気地なしめ。
標高600mと侮るなかれ。キツイ登りもあるんだから。
体力に自身のないあたし達は、1号路の途中まで楽して登れるリフトかケーブルに乗ろう。
自力踏破はビリーズ・ブート○ャンプで鍛えてからだのん。
ハイ! サークル! サークル! 飛行機ブンブン!
それにしてもリフトのスピーカーから流れる場末の遊園地感漂うBGMは最高ね。よくホラー映画で流れるね、こういうの。愉快すぎて逆に怖いというね。
思ったより距離があって楽しめるんだのん。
途中写真撮影する係の人がいて、降り口でプリントを売ったりしてたけど、山の斜面でずっと撮影してるのがなんだか気の毒だったのん。
とにかく荷物を落っことさないように注意してよ。
自分が落っこちてリアル飛行機ブンブンになったらシャレにならないからね。
ケーブルカーの降り口すぐ、高尾山ビアマウントの下にある「香住」さんの焼き団子がね...
モッチモチだの〜〜〜ん! の〜〜ん! の〜〜ん!
高尾の山間にこだまする美味さ。
ここ以外でも焼き団子を売っているところはあったけど、見た感じは「香住」さんが一番美味しそうだと思ったのん。
実際に食べ比べした人がいたら感想を教えてほしいね。
「香住」さんの焼き団子、食べるべきだのん!
ワンカップもあるでよ。
高尾山頂にむけていくつかのルートがあるんだけど、あたし達は行きに1号路4号後を通って、6号路で帰ってくるコースにしたよ。
そんじゃ見所を2つ。まずは1号路の「たこ杉」ね。
たこ口みたいなヘンな出っ張りのある木だよ。でも「たこ」の由来は、道を作る時邪魔だから切ろうとしたら、たこみたいに根っこを動かして自分でそそくさと移動したという伝説からくるものみたいね。
恐! 次、6号路のびわ滝は?
高尾山薬王院の水行道場ね。冬場でも滝にうたれて読経する信者の姿に、修行の厳しさが伺えるわ。歴史はなんと800年だっていうからすごい。
一般受付もあるっていうから、たんぼもどう? 水行。
え、スイギョウザ? もちろん食べるのん。
登山を益々楽しくするのが点在している石像関係ね。
おそうじ小僧には皆グっとくるだろうけど、見逃してほしくないのは1号路、サル園にひっそりと立っている赤チャンチャンコのサル像だのん。
いい像出してるねえ。
こっちのはムササビ? モモンガ? 詳しくないのでわかんないけど、動物系石像は数も少ないし注目だのん。
石像といえば、こっちの七福神も印象的だったねえ。
頂上から6号路でもどってきて、ラストってとこにあるんだのん。
「よくがんばったのん!」って褒められたようだのん。
あんたじゃないんだから「よくがんばったのん!」とは言わないでしょうよ。体型は通じるものがあるとして。
まあ、有り難い気持ちになるのはわかるわね。
赤い帽子と前掛けがなんともカワイイんだのん。
最後は恒例のおみやげタイムね。京王高尾山口駅近くに土産物屋が軒を並べているわ。
「高尾画廊」さんでは奥でご主人が水墨画を描いていたりするのん。絵は奇麗だけどちょっと手が出ないというお方は、この「まねきネコストラップ」なんかどうかのん。いい顔してるのん。
突然しゃれた雰囲気で現れる「四季の桜」さんは試食可。ご飯のおともに最適「とっからみそ」や、かるーい歯触りの飴がおいしいね。
高尾といえばやっぱりお蕎麦が食べたいというお方は「栄茶屋」さんはいかが?
店先でガラス越しに職人さんのそば打ちの妙技を見たら、食べてみたくなることウケアイだのん。
さあ、もう日も暮れてきたし帰ろうか。今日はよく眠れそうね。
グー...
えェッ! もう!?
しょうがないなー、おんぶして帰るか。じゃまったね〜。バ〜イ。フゥ。