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ぴー吉 上野 歩 / イ 
第115回
『My Favorite Movies−2.『チャイナタウン』(1974年、アメリカ)〜お洒落探偵の悲劇〜』・・・P2

挿絵  で、このDVDをラックからさがしてきて再生機にかける。
 もう何回観たことだろう? 僕のFavorite Moviesのなかでも屈指の1本である、コレは。
 1930年代のロサンゼルスを舞台に私立探偵が事件の謎解きをする、典型的なアメリカのハードボイルドミステリーだけれど、先ほどの伊丹氏の話にあった自身の作品にカメオ出演しているポーランド人のロマン・ポランスキーが監督していることで、全編にグルーミーな風合いがただよっているようだ。

 以前、パラマウント映画の日本配給の広報の仕事をしていたという男性と話をしたことがある。
 男性は、『ローズマリーの赤ちゃん』の宣伝で来日したポランスキーの接待役をつとめた。その際、この小柄な映画監督は、赤提灯の焼き鳥を喜んでぱくついていたという。

 さて、『チャイナタウン』であるが、とにかく込み入ったストーリーの映画である。
 製作者のロバート・エヴァンスは、彼の人生を描いたドキュメンタリー『くたばれ!ハリウッド』(2002年、アメリカ)のなかで、パラマウント映画に入社する際、「ワケのわからん映画はつくるな。泣いて、笑って、イイ女が出てくる、カンザスシティの人間が観る映画をつくれ」と言われたというが、その禁を破ったことになる。なにしろ、はじめてロバート・タウンのシナリオを読んで以来、いまだにどういうストーリーなのかわからないと、『くたばれ!――』中で語っていた。

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