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/ 上野 歩
monthly essay / ueno ayumu

ぴー吉 第126回 佐渡(前編)

挿絵  2008年の夏休み、ウエノは2泊3日で佐渡を旅したのであった。
 これはその記録である。

・1日め
 エキナカの焼き鳥屋さんで買った、つくね、ぼんじり、レバーのネギ間の串の入った包みと500ミリリットルの缶ビールを抱え、Maxに乗り込む。奮発して2階グリーン席を予約したのだ。
 午前10時12分東京駅発。上越新幹線はヒートアイランドを後にした。
 そして、早くも缶ビールの栓を開ける。ぷしゅっ。ぐび。ま、夏休みですからね。しかし、このつくね、うまいナ。

 新潟着。そして、ここもやはり暑い!
 タクシーで新潟港へと向う。「大新潟まつり」が近いということで、街が花で飾られている。
 船の時間を待つあいだ、港の食堂でソフトクリームを食べる。

 もう16〜17年ほどまえになるけれど、仕事で新潟港近くにきて、茶店でかき氷を食べた。イチゴのシロップのかかった、なんてことないかき氷だったのだけれど、ひどく暑い日で、たちまち1杯たいらげてしまった。で、つづけざまにもう1杯食べた。あのときのかき氷はじつにうまかったナ。あれはきっと生涯最高のかき氷になると思うナ。
 
 潮の香のする風が吹き込んでくる窓辺で、ラーメンや蕎麦の汁でべとべとになった食堂のテーブルに肘をのせ、ソフトクリームをなめつつそんなことを思い出しているうちに出航の時間になる。

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