・1日め
伊丹でトランジットし、ナローボディの短距離ジェットMD-90に乗り換えて隠岐空港へ向かう。
昼飯は、羽田で仕入れた浅草鮒忠製の幕の内っぽい空弁を、大阪までのB777-200機内で済ませていた。
隠岐島(おきのしま)は、島根半島沖の日本海に浮かぶ諸島の総称である。隠岐島という名前の島はない。
隠岐諸島は、島前(どうぜん)と島後(どうご)に分けられる。島前の有人島は西ノ島、中ノ島、知夫里島(ちぶりじま)で、島前三島と呼ばれる。島後は、この群島でいちばん大きな島後島の1島で、隠岐空港は、この島後にある。
2011年の8月はじめ、僕は島前島後の4島をめぐる2泊3日の旅に出た。
14時隠岐空港着。天候は曇り。気温27度。
まずは、白島展望台へ。
島後の南端にある空港から、クルマで30分ほどで北端の白島展望台に到着する。どれほどの規模の島か分かるというものだ。なにしろ、島前と島後を合わせた面積が、琵琶湖の半分くらいとか。
領土問題になっている竹島まではココから61キロ。白島展望台からは目視できないが、水平線がゆるやかに弧を描く海坂(うなさか)に、地球の丸さを錯覚させられる。
オオミズナギドリの繁殖地であるという、世にもヘタクソな絵が描かれた看板があった。