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/ 上野 歩
monthly essay / ueno ayumu

ぴー吉 上野 歩 / イ 
第164回『食卓日記(18)〜『RAILWAYS2』と七草粥の巻〜』・・・P2

挿絵 *月*日
 昨夜は新宿の中華レストランで食べ放題の新年会だった。狭い店で、買ったばかりのラウンドカラーのクレリックシャツの白い袖口を赤ワインで汚してしまった。それを妻に染み抜きしてもらう。
 胃も疲れているし(今朝行った整体の先生にもそう言われた)、朝粥にする。七草粥とはいかないが、カブの葉をたくさん入れている。ショウガだけのシンプルな味付けだ。
 中国のお粥はトロトロだが、日本のお粥は1粒1粒がお米の形を留めながら、花がほころんだようにふっくらとしている。
 梅干と、妻の実家から送られてきた相模湾のシラスを加薬にする。我が家の梅干は紫蘇で色づけしていないので、梅の香りそのものがする。
 土鍋で炊いたお粥はいつまでも熱い。

*月*日
 雑誌に連載しているノンフィクション記事の取材で茨城県笠間に。
 お会いしたのは合気道の達人である。それにしても道場の中は寒かった。それを予測して、厚手の靴下を用意してきて重ねて履いたのだが、それでも寒かった。編集担当の女性は、「タイツ1枚で失敗した」と言ってた。
 イタリアから武者修行にきているシルヴェスター・スタローン似の若者を、還暦を過ぎた達人が右に左に軽々と何度も投げつける。その度に大きな音が痛々しく道場内に響く。撮影用に投げ技を仕掛けてもらっているのだが、お弟子さんにはいささか気の毒だった。まあ、これも修行のうちなんだろうけど。
 お昼に、達人に案内されたレストランで、なにげなく口にしたサラダはほんとにおいしくてビックリした。地場野菜だろうか? ランチメニューの、ち鯛のソテーも美味。まさに鄙には稀(失礼!)なお店だった。

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