第166回『KABA BUSに乗る』
山中湖は、富士五湖でもっとも標高の高いところに位置する湖である。その形は、クジラ（ザトウクジラか）に似ているといわれる。
今日は、この山中湖に、クジラならぬKABA BUSなる水陸両用車に乗りにやってきた。
水陸両用バスが、陸上から入水し、湖面を遊覧するさまを、諏訪湖で遠目に眺めたことがある。諏訪湖畔に建つ、片倉館という昭和初期に竣工した洋風建築の温泉施設に行った時のことだ。
水陸両用車だなんて、007のボンドカーみたいだな、と思ったものだった。
山中湖の水陸両用KABA BUSは、富士急ハイランドを経営する富士急行が運行する（事前予約制・一周約30分、料金大人2000エン、子供1000エン、幼児300エン）。
白いボディに青いカバのイラストが描かれた、爽やかでかわいらしい車体は、九州新幹線800系を手がけた工業デザイナー・水戸岡鋭治氏の作品だ。カバと同じ色の明るいブルーのラインで、喫水線が引かれている。
フロント部分が、船の舳先のように少しとがっていた。
