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ぴー吉 上野 歩 / イ 
第166回『KABA BUSに乗る』・・・P2

 湖畔にある森の駅というお土産さんを兼ねた施設の駐車場で乗降する。
 僕は運転席のすぐ後ろ、客席の最前列に陣取ることができた。
 男性の運転士さんは、水陸2人の専門職に分かれている。それと、女性のガイドさん。いずれも迷彩柄のアドベンチャーっぽい衣装を身に着けている。

 2日前に40センチほど積もる雪が降ったという、残雪の森をドライブし、枝がぶつかりそうな細い道を抜けて、KABA BUSはもうすぐそこという水際で止まった。
 ここで、それまで助手席に座っていた船舶の免許を持つ運転士さんと、席を替わる。
 この運転士さんが出発前に語っていた。「昨年の台風で水位が増えて以来、ダイビングのように勢いよく入水できない」のだと。
 その言葉通り、KABA BUSはお風呂に足を浸すように、ゆっくり山中湖に入っていった。
 それでもドキドキするよぉ。車でそのまんまどんどん湖に入ってっちゃうわけだからね。つくづく考えるに、こりゃやっぱりスゴイ。

挿絵  水陸両用車の機能的限界からか、KABA BUSは、湖中ではあまりアクティブではない。そのへんが、またカバっぽくもあるのだけれど。
 山中湖にポチャポチャ浮かびつつ、湖畔を眺める。
 ビニール張りの窓とガラス天井から陽が射し込み、車内は温室のようである。

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