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/ 上野 歩

ぴー吉 第212回 『探偵太宰治』(前編)

7月15日刊行の上野歩著『探偵太宰治』(文芸社文庫NEO/本体価格640円+税)について、読みどころを《上野亭かきあげ丼》の板長ことイラストレーター・ふじたかつゆき画伯によるインタビュー形式で紹介していきたいと思います。
ちなみに、この(前編)では、ふじた画伯はをまだ本作を読んでおりません。

挿絵 挿絵

上野:作家・太宰治の本名は津島修治。青森県津軽の大地主の息子です。修治の少年時代から、筆名・太宰治を名乗る20代半ばまでを、彼の実人生をベースに、フィクションの犯罪事件を交えて物語は展開していきます。

挿絵

ふじた:どうして探偵と太宰をからめた物語をと考えたんでしょうか? なにかきっかけが?

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上野:学生時代から太宰を探偵役にしたミステリーがあったら面白いんじゃないかと漠然と思ってました。今度、実際書くにあたって、いつの時代の太宰を探偵にするか迷いました。最初考えたのは、戦後の混乱期の東京を舞台に、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が絡んだ連続殺人事件の核心に太宰が迫るというものです。そして、太宰は口封じのために、GHQによって心中を装って謀殺されるという物語です。

挿絵

ふじた:ということは、そのシチュエーションではないってことですね。それも面白そうだなあ。つい先日『はだしのゲン』を全巻読み返した僕としては。

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