涼しくなってきて、まず食べたいと思う鍋ものといったら、僕の場合おでんである。
カレーがそうであるように、おでんも、その家その家によって、個性や仕きたりがいろいろと存在する、ウルサそうな食べものである。
うちでは、カツオとこんぶで味つけする。出し汁の色としては薄茶色になる。 気分によって鶏がらスープをつかって出し汁を洋風に仕立てることもある。そんなときには鶏の砂肝や手羽先なんかを入れる。
どちらの場合も、かかせない具としては、結び白滝がある。こんにゃくではない。だからといって白滝のままだらしなく放り込まれているんでもだめ。
鍋のなかの旨味をたっぷりとふくんだ結び白滝は、なによりその食感がいい。