このように、自分がご飯ものを好んで酒の肴にしていることに思い至った。
かんぴょうの海苔巻きやお稲荷さん、焼きむすびで焼酎を飲むし、パエリャにのっている鶏肉やムール貝をビールや白ワインのつまみにするだけでなく、魚介のエキスのしみたサフランライスそのものがワインの肴である。
オムライスもいい。
僕はオムライスが大好きである。だからこそ、こういうオムライスが食べたい!という理想像がある。
うちでつくってもらうオムライスは、みじん切りにした玉ねぎとグリンピースを炒めているフライパンにご飯を投入。チキンスープとケチャップライスで味つけする。
ここに鶏の笹身肉を合わせるのだが、この笹身は事前に塩とお酒をよくもみこみ、片栗粉でコーティングしたのを、さらに、さっと湯通ししている。この念の入れようは、完成したオムライスの奥深くにひそんだ鶏肉にスプーンがこそりとふれたとき、これのみを単独で発掘してビールのつまみにせんがためである。
チキンライスを包むのは、牛乳、マヨネーズを加え、バターで焼いたふわふわの卵焼きである。
僕は、ダシ入りの和風のたまごやきの場合には「玉子焼き」、バターをつかった洋風の場合は「卵焼き」と表記したくなる。
オムライスの場合は「卵焼き」である。
チキンライスを包む薄焼き卵は、内側が半熟であってほしい。チキンライスと接する卵が溶けてライスと絡むような感じがたまらないのだ。
オムライスは、卵焼きだけを食べてよし、卵焼き+チキンライスを食べてよし、チキンライスのみを食べてもよし、前述したように鶏肉のみをつまみにしてよし、とさまざまな味わいがたのしめる格好の肴なのだ。
