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vol.6
ふじさわみえのずぼら〜クッキング!
ああ、ずぼらーにもたまには幸せがくるのだ!の巻

 うへへへへ……。某有名出版社のパーティーにまぎれこんできたぜい。ここのパーティーは立食形式で、食い放題、飲み放題。おみやげつきでぃ!
 それに場所がアンタ豪儀だよ。なんたって天下の帝国ホテルだかんね。行かないテはないやね。
 あちしなんか、カオが売れてないから知ってる人なんてほっとんどいない。あちこちでご挨拶やら名刺交換やらお愛想やらがぐるぐる渦巻いてる真っ只中だってスイスイスーイだもんね。
 前菜から肉、魚、チーズにパスタ、そのほかにもそば、天ぷら、地鶏のやきとり、飲茶におでん、おむすび、カレーなんていうのまでが所狭しと並べられてて、鮨だって中トロのイイトコを目の前で握ってくれるんだよ。
 片っ端から食べまくり、お腹がいっぱいになったら、水割りのグラス片手にお散歩タイム。なにしろ有名人がいっぱいいるかんね。ウォッチングしながらうろうろ。おお、あれは女優のSではないか、と、背後からにじりよってにおいをかいでみたり、話に聞き耳を立てたりしてひとり楽しむ。
 会場の片隅には野点の席まであって、お菓子やら果物やらもあるけれど、もう、食べられないや。そちらのほうには余裕の笑みをなげかけつつ、おみやげをもらって帰ったのだよーん。あーん、し・あ・わ・せ!
 ということで、今月はリッチな気分でウナギなんぞいってみようか。


ウナギの豆腐サンド

 ウナギも安くなったよね。あちしの子どものころなんざ、年にいっぺんぐらいしかお目にかかれなかったもんだけど、近ごろはほかの魚よか安かったりするかんね。いやー、イイ時代になったもんだ。
 しかし、安いったって夕飯にウナギの蒲焼一枚ぺろんじゃ寂しいやね。あちしはいわゆる長焼きってヤツを一枚買ってきて、いろいろにして品数を増やすのさ。
 まず、うざく。蒲焼のアタマのほうから5センチくらいを1センチ幅の短冊切りにして、きゅうりの塩もみと針しょうがをのせて、三杯酢でいただく。
 それから、うまき玉子。これは尻尾のほう10センチくらいを縦半分に切って、うまく重ね合わせてだし巻玉子に入れて焼く。そして、きょう紹介する豆腐サンド。

ウナギの豆腐サンド
〈材 料〉
・ウナギの蒲焼10センチ位
・木綿豆腐半丁
・しょうゆ
・みりん
・かばやきのたれ
・わさび
〈つくり方〉
  1. 木綿豆腐を厚さ半分に切る。
  2. 1.の豆腐を重ならないようにフライパンか浅い鍋に入れる。
  3. しょうゆ、みりんを同量と、水、蒲焼のタレを合わせて2.の豆腐がかぶるくらいの量にして火にかける。(味見をして、このみの味よりちょっと濃い目に調節する。豆腐から水がでるからね。)
  4. 沸騰したら火を弱め、ウナギを入れる。
  5. いい按配に豆腐に色がついて、味が染みたらOK。
  6. 器に豆腐を一枚しいて、その上にウナギをのせ、もう一枚の豆腐でサンドしてタレをかけまわす。上にわさびを気取ってちょんもり盛り付けたらボリューム満点のご馳走さ。
    タレがシャバシャバだったら片栗粉でとろみをつけるか、煮詰めるかしてちょうだい。

 今回は長焼きの真ん中の部分10センチくらいを使うけど、1串100円とかで売ってるちっちゃい蒲焼でもいいよ。あれだけだとメインにはならないけど、こうすると見た目も量もあるご馳走になるからね。
 お客サンがあったときには、この半分の大きさのものを器のまんなかにちょこんと入れて出したりすると、ちょっとこじゃれていて、「スゴイ!」とか思われてラッキーってなもんだ。
 ウナギは、ほかにもにんにくの茎と中華風に炒めたり、ゴボウのささがきと一緒に柳川風に卵で閉じたり、茶わん蒸に一切れ入れたり、いろいろできるから、安い時にゲットして冷凍庫に入れとくといいやね。

では、さらばじゃ!
自画像

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