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ぴー吉 上野 歩 / イ 
第100回『食卓日記(7)〜座骨神経痛と福島のラーメンと交通博物館の巻〜』・・・P2

挿絵*月*日
 取材旅行で、14時20分発の東北新幹線に乗るために東京駅へ。お昼ゴハンを食べそこなっていたが、ハンパな時間である。
 迷った末、穴子押し鮨で虫やしないする。
 車窓の向こうに満開の桜を眺めつつ、穴子鮨を食べる。

 桜の東京から風花の舞い散る那須高原の観光ホテルに到着。
 仕事の関係者を待つあいだにひと風呂浴びることにする。座骨神経痛に温泉はありがたかった。
 横なぐりの風が強くて、露天風呂は眼があけていられないくらいだった。それで、屋内の大浴場の湯にゆっくりつかる。
 部屋にもどって缶ビールを飲んだ。高層階の窓から見下ろすと、ここがまさに“高原”であることがわかる。なだらかな斜面を冬枯れのケヤキの林がおおい、灰色の空へとつづいている。見えるのはそれだけだ。外は強い風が吹いているが、ここから眺める景色はどこまでも静かだった。
 ビールを飲み終わると、僕はのんびりと爪を切った。テレビなんかはつけない。世界でなにが起こっていようと関係なかった。
 やがて、連れの人々がどやどやとやってきて、その晩は、みんなでしゃぶしゃぶを食べた。

 翌日は車で福島県の須賀川まで移動して、取材で会った地元の方の案内で評判のラーメンを食べることにする。
〈かまや食堂〉というお店で、ラーメン専門店ではない。大衆食堂である。お昼まえだったが、店内は満員である。そうして、お客はみなラーメンを注文している。
 小上がりにすわり、案内してくれた方のおすすめで豚バラ肉中華そば(650エン)に煮玉子(100エン)をトッピングする。スープは脂多めと少なめが選べるが、これもすすめられて多めを選んだ。運ばれてきた丼は、たしかにスープの表面に脂が浮いているが、これが見た目ほどしつこくなかった。濃いカツオだしが、この土地独特なのだとか。黄身がとろりとした半熟の煮玉子は5〜9月のあいだはお休みとのこと。
 郡山から新幹線に乗って帰宅。また整体に行く。

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