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ぴー吉 上野 歩 / イ 
第143回 山形温泉紀行(後編)出羽神社〜最上川雪見こたつ舟〜銀山温泉・・・P3

 湯上りにビールを飲みつつ、爪を切る。旅には、いつも人形町の刃物店「うぶけや」で買った爪切りを携えている。
 雪が上がって青空がのぞいた。向こうの雪山が夕陽に染まった。

夕食の献立はつぎのごとし

食前酒 しそ酒
先付 菜の花と土筆の和え物ピーナッツ風味
皿盛り いとう蕗の唐味噌焼き、細竹焼き、たらの芽、こごみ、うるい浸し、浅葱
鍋物 山菜豚鍋
お造り 鮪(※ウエノ注:この中トロが絶品で締めくくりのご飯のおかずにした)、海老、山女、かんぱち、岩魚(※ウエノ注:ヤマメやイワナのお刺身がならぶところが山峡の宿らしい)、妻一式
洋皿 舌平目のグラタン
肉料理 山形黒毛和牛ステーキ(※ウエノ注:生産者の名前付き)
蓋物 白木耳(しろきくらげ)の饅頭蟹餡掛け
食事 ひとめぼれ(※ウエノ注:やはり生産者の名前あり)、香の物
椀物 焼き湯葉豆腐、結びきす、青み
デザート 苺、プリン、わらび餅
挿絵

 食後、ふたたび温泉街に足を運んだ。
 ひと気のない川沿いにガス灯がともり、木造旅館の壁面を飾る漆喰(しっくい)彫刻の鏝絵(こてえ)を照らし出す。看板や贅を尽くした細部の意匠に、各館ごとの創意工夫とこだわりがにじみ出る。
 せせらぎの音を耳に、雪明りのなか大正ロマンの街並みを歩く。心が静けさに包まれてゆく。
―『山形温泉紀行』おわり―

<泊まった宿>
銀山荘
電話:0237−28−2322
住所:山形県尾花沢市大字銀山新畑85
http://www.ginzanso.jp/old/

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