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ぴー吉 上野 歩 / イ 
第161回 食卓日記(17)〜音無ゆかりとセブン・イレブンのおむすびの食べ方の巻〜・・・P3

挿絵  理髪店に行って頭を刈ってもらうついでに、『音無ゆかり』のポスターを貼ってもらう。チラシも置かせてもらった。みなさん、喜んで協力してくださる。
 理髪店の店主も、コンビニができたのをスゴク喜んでいた。オープン記念で、おむすびが50エン引きだと教えてくれる。
 で、お昼ご飯に、おかか、シャケ、五目おこわ、塩こぶと、妻の分も入れて4つ買って帰ることにする。
 セブン・イレブンのおむすびは、下のほうに具が入っているのが特徴のようだ。そこで、三角おむすびの下の一角から食べれば、すぐに具に到達できることを発見する。

 今日は、僕の仕事部屋に新しい机とチェスト、本棚が搬入される。ほとんど納戸の一角のような執筆スペースなのだけれど、それでも気分一新である。
 夕食は、近所の市場でサンマを4尾買ってきた。2尾を妻が三枚に下ろして酢〆にする。それから1尾ずつを塩焼きにして、知人から頂いたカボスを搾って食べる。
 豚肉と一緒に豆板醤で炒めたゴーヤがだいぶ小さくなってきた。もうすっかり秋である。
 お酒の最後に、ご飯ときんぴらごぼう。ナメコ汁には、お気に入りの足付きナメコを使っている。

*月*日
 座り仕事の宿命、腰痛治療に週1回通っている整体院の先生にも、麻のズボンを出すついでにクリーニング屋さんでも、『音無ゆかり』のポスターを貼ってもらい、チラシを置いていただく。
 新刊については、知人の方々にずいぶんとご購入いただき(3冊、4冊と大人買いされた方もいる)、宣伝にもご協力いただいた。地元の書店さんにもポップやパネルで大々的に扱っていただいた。世知辛(せちがら)い世の中になったように言う向きもあるが、そんなことはない。感謝感謝である。

 夕餉は、今季初のおでんである。
 初といえば、夏の終わりに南紀白浜に旅行した際に買ってきたコロを初めておでんの鍋に入れてみた。コロは、クジラの脂身から脂を抜いて乾燥したものである。水で戻してから細切れにし、串に刺したのが、関西のおでんダネの定番であるらしい。
 独特のにおいがする。そう、これは少年時代、ボースン(甲板長)をしていた伯父を晴海に迎えに行ったとき、捕鯨船で嗅いだにおいである。
 東京っ子の僕の味覚に合うかと言うと、どうも……だった。

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