・3日目
昨夜は、大津プリンスホテルに宿泊。琵琶湖のほとりに立つ、38階のタワーである。部屋から眺めた琵琶湖の風景は、長浜と比べると都会のそれだった。
この日最初の観光は、石山寺(いしやまでら)。
本堂には、紫式部が『源氏物語』を書いたと伝えられる「源氏の間」がある。
自宅の練馬のマンションと引き比べるのもなんだが、本堂の入り口脇すぐにある、窓がひとつだけのその穴倉のように薄暗い小部屋は、玄関を入ってすぐのところにある我が仕事場と似ているような……いや、恐れ多いことだ。
それにしても、こうしたゆかりの場所には、なぜ人形を配するのだろうか? ここにも筆を取る、白い顔が汚れた紫式部人形があったが、よしたほうがいいのに。