川に沿って石神井公園に至り、園内を散策すると平日の昼、強い風の中でもシートを敷いての宴席が見られる。
水洗トイレとエアコンのないところは苦手なウエノは野趣に魅力を覚えない。
駅前の専門店街に開店した鮨屋に入って生ビールでのどを潤し、幾つか握ってもらってお酒2本。
*月*日
妻の両親が『削り屋』の出版を祝ってくれるというので、横浜駅前にある崎陽軒本店の嘉宮(かきゅう)に夫婦で出向く。
毎年2度ほど訪れる好きな中国レストランだ。
この日はホタルイカなどをあしらった春っぽい前菜の盛り合わせから始まるランチコースを甕(かめ)出しの紹興酒とともに堪能した。小田原産クレソンと蟹肉のふかひれスープや魚介のソテー、大きなホタテと和えたエビチリ、名物のつぼ焼き、アサリと腸詰のチャーハン、いずれもこのお店らしいひとアレンジ加えられた中華料理だ。
副都心線経由で東急と直結して横浜が近くなった。急行電車に座って、うとうとしているうちに石神井公園駅に到着。ホームに降りてから荷物を手にしていないことを妻に指摘される。網棚に置き忘れたのだ。
所沢駅で拾得してもらい、取りに行くことに。
いやはや、最近とみにこうした失敗が多い。
少し落ち込むが、久しぶりに石神井から先の武蔵野らしい沿線風景を車窓から眺めているうちにじょじょに立ち直る。
帰宅して、夕食に妻の湘南の実家の庭で取れたルッコラをトマトと一緒に粉チーズをかけたサラダで食べる。
さあ、元気を出していこう。