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ぴー吉 上野 歩 /
第206回 『わたし、型屋の社長になります』(後編)・・・P2

挿絵

ふじた:僕の感想を言うと、漫画でたとえるならば、『削り屋』は『あしたのジョー』で、『型屋』は『がんばれ元気』かなと。『がんばれ元気』って、もちろんボクシングの試合部分も面白いんですけど、『あしたのジョー』のようなスポーツ漫画と思って読むとちょっと違っています。スポーツを通した主人公の成長物語という気がするんです。その意味で、『型屋』は『がんばれ元気』タイプなんだなと、読んでる途中で思いましたよ。

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上野:主人公の成長物語として読んでいただけたなら嬉しいですね。

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挿絵 ふじた:一方で、『削り屋』が『ドカベン』なら、『型屋』は『キャプテン』です。アッコさん(『型屋』の主人公=明希子の愛称)の苦労することといったら……まあ、長いこと苦しめられる(笑)。

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上野:『キャプテン』も墨田区の下町が舞台ですよ。

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ふじた:応援したくなる舞台背景です。

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上野:主人公が幸せにしてるのって、読者は面白くないんですよね。朝ドラの主人公だって、毎週苦労ばっかりしてるでしょ。

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ふじた:『型屋』では、本当に次々と問題が起こるところが印象的でした。ひとつの問題が解決しないうちに新たな問題が起こる。このあたりがリアルだなあ、と。

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上野:もう、アッコを苦しめて、苦しめて……(笑)。でも、主人公を苦労させる反面、物語の基調は“明るく”を心がけました。たとえば、病気で倒れたアッコのお父さんも、湿っぽくしたくないな、と。

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