さて、ウィスキーといえば、最近、シングルモルトのスコッチを飲むのに凝っている。とくにアイラ島産のものを集中的に味わってみようと思って、数種類を飲みくらべてみた。ピートのスモーキーフレーバーが特徴のアイラ・モルトだが、蒸留所によって、また熟成の歳月によって、ヨード香が強かったり、まろやかだったり、塩辛かったり、甘かったり、荒々しかったり、やさしかったりする。そして、すべてのボトルに共通するのは、荒涼とでもいった島の風景がまざまざと見えることだ(行ったことないけど)。潮風の染みついた、朴訥な、物語のあるウィスキー群である。
おいしいものを食べたり、飲んだりすることは大好きだけれど、これもやはり趣味とは言えないだろう。これはあくまで生活の一部である。食べ歩きのようなこともあまりしない。
夕食は、たいてい家で妻のつくった料理を、妻とふたりで食べている。
自分で料理するようなことはほとんどない。
――と、こう書くと「ない」「ない」ばかりである。
そんななか、最近、これは趣味なんじゃないかと思えるものに絵ハガキがある。
知人や仕事関係のひとにハガキを書く機会がけっこうあるのだけれど、そのために博物館や美術館のミュージアムショップや旅先で絵ハガキを買うのがひそかなたのしみになっている。絵ハガキは、気に入ったものでも1枚きりしか買わない。おなじひとに、おなじ絵ハガキがいかないようにするためである。
そうして絵ハガキは、いくら買っても、送ってしまうものだから、やはりコレクションにはならない。
