製作者の角川春樹氏は公開当時、「幕の内弁当のように、あらゆる要素のつまった映画をつくりたい」といったコメントを述べていたように記憶しているが、たしかになんでもありの映画である。SFと時代劇の合体。
そうしてなにより青春ドラマの色合いが濃いのは、鎌田敏夫氏の脚本に負うところが大きい。鎌田氏といえばテレビの『俺たちの旅』である。
浜辺にたたずむジーンズのカースケ、オメダ、グズ六は、『戦国自衛隊』では、千葉ちゃんと時空を越えて男と男の友情を結ぶ上杉謙信役の夏木勲(夏八木勲)の白ふんどし姿に置き換えられる。
『戦国自衛隊』の青春は熱い。夏の砂浜のように。
そして、『戦国自衛隊』のもっとも熱いシーンは、映画の中盤、渡瀬恒彦率いる反乱グループを殲滅(せんめつ)後、焼き払った哨戒艇をヘリから見下ろす千葉ちゃんのたたずまいである。
千葉ちゃんの顔は、手の甲の半ばまでをおおうチビた黒革の手袋で隠れ、表情をはっきりとうかがい知ることはできない。けれど、さまざまな感情がないまぜになり青い炎のように揺らめく男の色気がその全身からあふれている。
その千葉ちゃんにかぶさるバラードっぽいテーマ曲。男映画の魅力ここに極まる。
