どっと疲れて、すごすごと快晴軒にひきかえす。
ここまで歩いて10分ほどの、姿の池の周辺の静けさが、うそのようである。
和室に用意してくれてた、しゃぶしゃぶ(ゴマダレがおいしくて、霜降り肉もたっぷり)をはふはふいいながら食べ、地ワインを飲む。
ほっとひと息つくと、
どーーーん!
どおーーーん!
どおおおーーーーん!!
ものすごい炸裂音がした。
おどろいて窓から外を見ると、羊山の冬枯れの樹林が紅葉のように染まっている。
花火がはじまったのだ。
バルコニーにゆくと、「ここがいちばんの特等席だよ」と言って、店主がヒーターを用意してくれてる。
一見の客へのこの心づかい。
羊山は桜の名所でもあるそうなので、みなさん、肉料理が自慢の快晴軒をいちどはおたずねください。
冬の花火を見るのは、はじめてだけれど、美しいと思った。
山と池に大砲のような轟音が反響し、なんど聞いてもその音にびっくりして首をすくめながら眺める花火は夢幻のようだった。
やがて、もうひとつの会場からも大輪がひろがり、ふたつの会場から打ちあげられる花火と、それを姿の池がうつして、視界のすべてがあざやかな色彩にうめつくされた。
ずっとつづけばいいのに、と思いながら見ていた花火が終わると、カーテンコールのように、雲間から冷たい上弦の月があらわれた。
2001年は(も)よい年でありますように。
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快晴軒のホームページ
http://www.chichibu.co.jp/gourmet/kaiseiken/
