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ぴー吉 上野 歩 / イ  第71回『横浜中華街』・・・P3

挿絵  ほぼ開店と同時に店に入り、昼過ぎに外に出ると、休日でさらに賑わいが増している。
 こんな小さな街に、たくさんの料理店がひしめいているのだけれど、順番待ちの長い列ができている店、空いている店と対照的である。
 さっき食事した店には行列ができていて、ほっとした思いがする。
 市場通りでマコモタケ、キンシンサイといった中国野菜を買う。その場で生でかじってみると、マコモタケはエグ味のない甘いマッシュルームのようで、小さな青唐辛子のようなキンシンサイも見かけとは裏腹に甘かった。シャンツァイの束があったので、これも求める。
 やはり市場通りのはずれにある手づくり中華まんじゅうのお店に、肉まんと餡まんをあらかじめ電話で予約しておいたので受け取りに行く。はじめて行く、小さなお店なので少し迷ったけれど、料理器具店のひとにたずねると丁寧に教えてくれる。中華街のひとは誰もみな親切だ。観光客あってこその街であるという強い認識があるのだろう。
 最後に善隣門を出たところにある2軒ならんでいる製麺所の、以前食べくらべてみて、こっちと決めているほうでちぢれ麺とストレート麺、しょう油スープと塩スープ、ワンタンの皮を買う。
 中華街には中華レストランばかりがならんでいるわけではなくて、その合間に日本そば屋や鮨屋、焼き鳥屋などがひっそりと暖簾を出している。よそからここを訪れた者が、わざわざそうしたお店に入ることもないかもしれないけれど、街はずれにある、昼間からドアをあけたまま営業しているスタンドバーには、食後の1杯をひっかけにいつか入ってみたいと思っているのだ。

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