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夏休み、評判の『ダークナイト』を練馬区大泉の東映撮影所の一角にあるシネコンに朝いちばんで観に行く。
クリストファー・ノーラン監督、クリスチャン・ベール(ブルース・ウェイン/バットマン)によるシリーズ第2作である。
今回は、スーパー・セレブの道楽としてはあまりに割に合わないバットマンのボランティア活動とでもいうことになるのだろうか。徹夜で働いてペントハウスに帰り、マスクをとったバットマンのスーツ姿でマイケル・ケイン執事の用意した朝食を食べ、オーナー会社の会議では居眠りをするといったことを繰り返す毎日。
また、いちいち派手な大立ち回りを演じ、クルマのサイドミラーを折ったり、ビルのガラスを割る行為を正義の夜警とはとらえないという向きもある。そうして、そこにつけ込んだジョーカーの罠にバットマンがはまる。
バットマンというダークナイト(闇の騎士)をぱっかり割ると、ジョーカーというダークヒーローが入れこのように現れるという構図が見え隠れして、ストーリーの骨子が善対悪という単純な構図ではない一筋縄でいかないものになっている。
かつてジャック・ニコルソンがポップに演じたジョーカーを、ヒース・レジャーがこれでもかという凄惨さで表現する。それは、共に作品完成後に急死するという因縁からも、『ブラック・レイン』の悪役振りで強烈な印象を残した松田優作を想起させる。
『ブラック・ダリア』で男の魅力を発揮しきれなかったアーロン・エッカートが陰影のある“光の騎士”役で味を出した。
帰宅すると、激しい雷雨になる。
夕食は、茹でたアスパラガスに目玉焼きをのせ、パルメザンチーズを散らした前菜、柚子胡椒をきかせたタイのカルパッチョにはベランダのプランターからとってきたイタリアンパセリを添えて、それとトマトとシラスとやはりベランダのシソを刻んだ冷製パスタで白ワイン。
赤ワインにしてメインはラムのソテー。ワインは赤・白ともにカリフォルニアの安いやつで、デカンターに移して常に冷蔵庫で冷やしてある。
翌日はずっと雨で、気温がぐっと下がる。こうしてすこしずつ秋が近づいてくるのだろう。
